車取得、保険
- 自動車購入
住居捜しに続いて大変なのが車の問題です。
いったいどうやって捜したら良いのだろうか?
どのようにして信頼出来る新車、中古車ディーラーを見つけるのだろうか?
妥当な価格は?保険は?個人売買は?等〃次から次へと不安が広がってくる事でしょう。新車、中古車に限らず誠意あるディーラーを見つける一番の方法は皆様からの評判ですがボストンに着かれたばかりで知人もいなければそれも無理です。泊まっているホテルの人に近くのディーラーの住所を聞いたり電話帳(Yellow Pages)で調べたりThe Boston Sunday Gloveと言う日曜版の新聞を見てください。(唯、掲載されている全ての車が実際に安売りされているとは限りません。客を惹き付けるためのものが多々あります。)
(訪れる前に)
1)まず車の一番の用途は何かを考慮して下さい。通勤よりも学校の送り迎えやお買い物が主でしたら前輪駆動(Front Wheel Drive)で大丈夫です。雪の日は休校となる事が度々ですから。通勤に使われる方には四輪駆動(Four Wheel Drive又はAll WheelDrive)をお薦めします。雪のドライブでも安定感は抜群です。
2)新車、中古車購入に関してかかる経費の概算をし予算を立てて下さい。
A)州税 5%
B)ディーラーのPreparation Fee、$100前後
C)車検証(Title)、プレート代 $80
D)自動車保険(運転歴、車種、住む町と補償額に寄って掛け金は異なる。)
3)新車、中古車の値段をKelly Blue Book(www.kbb.com)で調べて下さい。
コンピューターが未だ使用できない場合は店頭で買えます。
ディーラーや保険会社が使用するN.A.D.A.と呼ばれる小冊子もあります。
(www.nadaguides.com)良心的なセールスマンは時間をかけて十二分な説明をしてくれますし、お店の壁に飾られている本社からの表彰プラック(Wards for Auto Satisfaction)も目安になります。
中古車は日本から比べると高い値段だけでなく、3万―4万マイル(1、6キロをかける)は低走行キロ数(Low Mileage)とみなされます。御自分の予算額を先に伝えて、それに見合う車を見せてもらうと時間の無駄にならないでしょう。熱心なセールスマンですと新車ではLemon Law、中古車ではどの様な保証が付いてくるのかを教えてくれます。
(注)ディーラーは個人小切手(Personal Check)は受け取りません。
Travelers CheckかCertified Check(銀行小切手)又は現金です。- 自動車の支払いを終わった後
担当のセールスマンが書類作成をします。この時に必ず「決まった保険会社はあるのか?」と聞かれ「無い」と答えますと紹介をされます。日本的にディーラー紹介だから親切な代理店とは常に限りませんし、又セールスマンはこれに寄って紹介料を手にしますので皆様は払う必要はありません。プレートはディーラーに頼んでも良いし、保険代理店によっては無料で車両登記所(Registry of Motor Vehicle)から取って来てくれます。唯、保険料を払った後でないと
登録証(Registration)とプレートは取得出来ません。
プレートが車体の前後に取りつけらて、車は初めて道路を走れます。- 個人売買
日本の方々が帰国の際に車を売りに出される時は市場価格(Market Value)と中古車業者の購入価格(Trade in) の間を取られて値段の基準とされている事が多いようです。5%の税のため実際の売値より低く申請しても市場価格で税は計算されます。
支払いが終わった後の両者の役割を説明します。(売り手)
1)タイトルの裏に書かれている「Signature of Seller」の所に自分のサインをし、[Printed name」には活字体で名前を書き、売った時点でのマイル数を「Odometer」に、そして「Sale Price」に売値を書き込む。
(注)万が一買い手の登記が遅くなる場合を考えて日付は書かない方が良い。
30日を過ぎるとペナルチィーがかかる。
2)車体からプレートをはずし登記所(RMV)に返却する。代わりにヤ却証明(Plate return receipt)を2枚手渡されるので必ず一枚を自分の保険代理店に郵送するかFaxする。
3)自分の住む町の市役所に在る道路税(Excise Tax)の残りを申請しても良い。(買い手)
1)「Name of Purchaser」とある個所に自分の名、下の欄に自分の住所を書きこむ。
「Signature of Buyer」にサイン、そして活字体で自分の名を書く。
(注)一番重要なのは両者のサインですから解からない個所には何も記載しない事。
でないと1箇所でも間違いがありますと公正証書を作り訂正をしなければなりません。
2)次は自動車保険です。保険代理店に売り手のタイトル、小切手帳(支払いのため)、
国際並びに日本の免許証、そして過去6年間の無事故無違反証明書を持参して加入
手続きをして下さい。5%の州税、新しいタイトル、プレート取得のためのRMVへ
の支払いと一年間の保険額の20%を要求されます- 自動車保険
個々の掛け金の違いは「補償額」「住む町」「車の種類」「運転歴」「車の装備」「年間走行距離」などによります。
強制と任意の組み合わせで12の項目があります。日本交通安全協会又は保険会社発行による過去6年間の無事故無違反証明書があればGood Driverと考慮されStep 9として割り引き計算されます。この証明書でもって掛け金の金額が大幅に違ってきます。発行者のサインが必ず必要です。
(強制保険の保証内容)
1)他人に怪我をさせた場合(MA州内のみの事故に適用のためNo.5の任意保険でカバーする。)
2)自分並びに自分が許可して自分の車を運転していた人が怪我をした場合
3)保険に加入していないドライバーやひき逃げに遭い怪我をした場合。
4)他人の所有物を破損させた場合(任意保険の内容)
5)他人に怪我をさせた場合(MA州のみならず全米そしてカナダにおいての事故にも適用される)
6)保険加入者、家族そして同乗者の入院費
7)事故で破損した車体の修理費
8)相手に100%の非がある時のみ支払われる。
9)盗難、火事、破壊に対して市場価格で支払われる。又フロントガラスにひび割れや破損が生じた場合は100%保証される。
10)レンターカー代
11)牽引代
12)事故の加害者が被害者(被保険者、家族並びに同乗者)に対して十二分な補償額を支払うだけの保険に加入してない場合は、ここで差額金額が保証されます。 (3番に上乗せと考えて下さい。)A)日本で加入された海外保険の内容を把握してアメリカの保険と重複しないで下さい。日本で売られている海外保険の殆どは5番を100/300で掛けておけば、それ以上の補償額はアンブレラ保険として支払われます。 当国でもアンブレラ保険がありますから代理店にお聞き下さい。
B)7番と8番の掛け金は自分の免責額で違ってきます。事故の過失が自分にある場合は免責額が引かれた上で車体の修理費が保険会社より支払われますが翌年からの保険金額は上がります。過失が相手にある場合は相手の保険会社から全額支払われ自分の保険金額には全く影響しません。
C)保険代理店の人達はお客が内容を理解していると言う考えの下で書類を作成します。保険の仕組みは日本と全く違い、その上聞いた事もない英語の言葉が沢山出てきます。ゆっくりと説明をしてもらい納得がいかない時は遠慮なく質問をする事が大事です。いったん契約を交わしても補償額内容はいつでも変えられます。
D)プレートと一緒に車両登録証(Registration)をもらいます。この登録証は必ず車中に保管して下さい。ねじ回しでプレートを付けて下さい。
E)保険詐欺を防ぐため指定されたガソリンスタンドにて一週間以内に加入時の車体の状態や装備品に付いてチェックをしてもらいます。これをCheck Pointと言い、もらったコピーの一枚を保険代理店に郵送するかFaxして下さい。これを怠ります7番と9番の補償がキャンセルされます。
排気ガスなどを調べてフロントガラスに貼るステッカーはInspectionと呼ばれ、毎年一回受けなければなりません。これは有料です。
(Check Point とWindow Stickerを混同しないで下さい。)
F)6週間ほどするとタイトル(Title)がRegistryから送られて来ます。これは車の所有者を証明する大切なものです。必ず家の中に保管をして下さい- もし事故に遭ったら
A)気を落ちつけて下さい。そして相手にライセンス(Driver’s License)とRegistration の提示を求めて下さい。全ての処理は、あなたの保険会社がしてくれますから相手と争う必要はありません。そのための高い保険代です。警察を呼んで下さい。警察を呼べない状況の場合は保険会社が求める相手側の情報を出来るだけ詳しく書いて下さい。町、道路名を忘れずに。 万が一、気が動転してしまっても相手のプレート番号だけでも控えて下さい。
B)保険会社に報告をしますと2日以内に査定者(appraiser)から電話がありますのでアポイントメントを取り、車を置いている場所を教えます。(査定を受ける前に勝手に修理工場に行かない事。保険会社は支払いを拒否します。)
C)査定者は車体を注意深くチェックした後、修理にかかる費用を事細かに記載します。修理費のための小切手をその場でくれる事もあり、又後日送られてくる事もあります。会社に寄って指定工場のリストがあったり自分で修理工場をさがしても良いケースがあります。査定者が見積もりをした以上に修理費がかさむような場合は、その修理工場が保険会社と交渉をします。
(注意事項)
A)事故にあった時は出来るだけ相手の情報を書き留める。せめてプレート番号だけでも。
B)Registrationは車中に置く。
C)タイトルは家の中に重要書類と一緒に保管。
車購入や車の保険に関して、新田多美子様からも情報を頂きま した。感謝いたします。
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慣れない異国での暮らしで金銭にからむトラブル、特に車の売買や保険、住居等については問題が起きやすいことも報告されています。あくまで各自が自己責任で対応するようにお願いいたします。