ヨット体験

Charles River
−冬の今は一面に氷がはり、その上に積もった雪が太陽の光に照らされ、とても美しい光景を生み出しています。その川も夏となるとヨットの白い帆が優雅に曲線を描き−そんな姿に私も憧れたんです。

MITでは関係者はシーズン中(4〜11月)のパスを安価で購入でき、講習を受ければ、Tech Dinghy(1-3人)というMIT教授デザインのヨットに乗れます。夏休みに私も簡単な講習を受け、友人と何回か乗りましたが、なかなかうまくなりませんでした。そんなとき、HMJのメーリングリストにOさんがCommunity Boatingのことを書いており、とても上手そうな文面でしたので、MITのヨットに乗りませんかとお誘いしたのがきっかけで、Oヨットスクールに弟子入りした次第です。しかし、コーチも多忙であり、日常の特訓の必要性も感じ、9月からUndergraduate用のPhysical Educationクラス(残念ながらGraduateの私には単位にはなりません)を受講しました。簡単に船のことを説明し、2回目からじゃあ乗ってみようと、すぐ初心者を乗せてしまうのはアメリカらしいところです。私は上記のように夏休みにちょっぴり練習をしていたため、他の人よりもうまかったので少し調子に乗っていたのかもしれません。
そして、あれは忘れもしない9月下旬の快晴の日でした。澄み渡る青い空、しかしもう木枯らしとも言えるような風が吹いていました。こんな寒い日にSailingなんて、といつものTシャツ+短パン+サンダルをやめ、トレーナ+ジーンズ+テニスシューズという格好なら寒くないかしらと出かけました。当初はPavilionのおじに「今日はいい天気ね、風が強くなければSailing日和なのよね」などと陽気に話してました。
前回の授業が無風で水の上をほとんど動かない状態だったため、今日はいい風があって楽しめるわ♪としばらく絶好調に楽しんでいました。すると、、突風が吹きつけ帆は見事にそれを受け船が傾き始めました。ここからがスローモーション状態で、”船が傾き水が入り込んでいる”という現実は認識できるのですが、どう対処していいか分からず、必死で船の逆の縁に重心をかけるも、船は傾き続けついに水の中へ。かなち--。。まさに助け船が来て救助?されました。よくCharles Riverの水って臭いでしょうと言われるのですが、そんなこと感じている余裕はありませんでした。水は思いのほか冷たくありませんでしたが、風が強いので水から出てからが寒かったです。
しかもこういう日に限って、とても水を吸収するトレーナ+ジーンズ+テニスシューズ。まさか落ちると想定していないため、着替えは持っていませんでした。この状態で家に帰ると死にそうなので、頼みの大学内に住む友人宅に電話をかけまくれど、平日の昼間に家に居るはずもなし。。Sailingのパートナー(彼は自分のせいで沈没したと思っているようでしたが、私も誤った対処をしていたので同罪)が、自分の代えの服(リクルート用にロッカーにいれてあったらしい)の他に持っていた男性用短パンとウィンブレを貸してくれたので、それを着てとても怪しい格好で授業を受けました。寒かったー。その格好で、濡れた服でとても重くぱんぱんになったリュックを背負って帰りました。(; ;)師匠に報告するといたく喜んで?頂けたようで、弟子としてはこの上ない幸せです。
師匠の解説によれば、
>ちなみに、その時、どうすれば、チンを防げたかを解説すると、
>まず、思いっきり、体を乗り出し、ヒール(船の傾き)を消す
>(これは、Ritzさんも実行しました)、同時にメインシートを開放する、
>さらにティラーを押して、船を少し風上に向ける。以上、これらを
>同時に実行すればOKです。
みなさんもCharles Riverを眺めるだけでなく、是非その上で、その中で楽しんでみてください!!

2000年2月

担当  Ritz (MIT)